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秋華賞で戸崎は「ルージュバック」するのか?

まなび
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2015年の桜花賞。無敗のルージュバックは単勝1.6倍の1番人気でしたが、4角15番手から届かず9着に終わりました。勝ったのは、岩田康誠騎手のレッツゴードンキ(5番人気・10.2倍)。スローペースで逃げて、0.7秒差の圧勝でした。

あれから11年。今年の秋華賞には、戸崎騎手が乗る無敗のモンローウォークがいます。前日オッズは単勝1.3倍です。そして、逃げられる馬に乗る岩田康誠騎手もいます。

戸崎騎手の人気馬を買うと裏切られる。その「ルージュバックする」は、今年も起きるのか。JRA-VANのデータで確かめます。

11年前と今年、ここまで似ている

項目2015年 桜花賞2026年 秋華賞
戸崎騎手の馬ルージュバック(無敗)モンローウォーク(4戦4勝)
前走きさらぎ賞1着(8頭立て)ローズS1着(12頭立て)
多頭数の経験なしなし(最多は13頭)
岩田康誠騎手の馬レッツゴードンキ(5番人気)ナイスプレーアスク
岩田騎手の馬の脚質逃げ前走で逃げ(紫苑Sで4角1番手)

ルージュバックは、8頭立てのきさらぎ賞では4角3番手にいました。18頭立ての桜花賞では15番手まで下がり、上がり33.6秒で追いこみましたが届きませんでした。モンローウォークも、これまで13頭より多い頭数で走ったことがありません。

戸崎騎手のG1での1番人気は勝率16.7%

2015年以降のG1(障害を除く)で、戸崎騎手が1番人気に乗ったのは12回です。

騎手回数着別(1-2-3-着外)勝率
戸崎圭太12回2-3-1-616.7%
ほかの騎手全体263回96-40-33-9436.5%
ルメール82回37-11-10-2445.1%
年レース馬名(単勝)着順
2015桜花賞ルージュバック(1.6倍)9着
2015オークスルージュバック(2.7倍)2着
2015NHKマイルCグランシルク(4.3倍)5着
2015スプリンターズSストレイトガール(4.4倍)1着
2016秋華賞ビッシュ(2.5倍)10着
2022ホープフルSミッキーカプチーノ(3.0倍)5着
2024ダービージャスティンミラノ(2.2倍)2着
2024オークスステレンボッシュ(2.3倍)2着
2025フェブラリーSミッキーファイト(3.3倍)3着
2025桜花賞エリカエクスプレス(3.4倍)5着
2025エリザベス女王杯レガレイラ(2.3倍)1着
2025チャンピオンズCナルカミ(2.2倍)13着

2着が3回あり、そのうち2回は0.1秒差です。牝馬クラシック(桜花賞・オークス・秋華賞)の1番人気は5回で0勝。2016年の秋華賞でも、1番人気のビッシュは10着でした。12回と少ないので偶然の幅は大きいですが、単勝1倍台全体で見た「勝ち切れない」傾向と同じ向きです。

秋華賞のデータもモンローウォークに強い向きではない

条件頭数勝ち3着内
2000m以上を走ったことがない29頭0勝1頭
2000m以上を走ったことがある142頭10勝29頭
前走でローズSを勝った馬10頭0勝―

モンローウォークは、これまでの最長が1800mで、前走はローズSの勝ち馬です。2つの「0勝」の両方に当てはまります。

2000m未経験で上位人気になった馬は、過去に2頭いました。2017年のアエロリット(1番人気で7着)と2016年のジュエラー(2番人気で4着)で、どちらも負けています。未経験の29頭には力が足りない馬も多く含まれるので、距離だけが原因とは言い切れません。

ローズSの勝ち馬は、1番人気で出た2頭も、2019年のダノンファンタジーが8着、2025年のカムニャックが16着でした。

一方、2015〜2025年の勝ち馬11頭は、すべて前走が3番人気以内でした。前走が1番人気だったモンローウォークは、この条件は満たしています。

11年前に逃げ切った岩田康誠騎手は、今年も逃げるか

2015年の桜花賞で、岩田騎手のレッツゴードンキは3・4角とも先頭でした。上がり33.5秒で、後ろの馬とほぼ同じ脚を使い、そのまま0.7秒差で逃げ切りました。前の馬にそれだけ余力があれば、後ろからは届きません。

今年の秋華賞で岩田騎手が乗るのは、ナイスプレーアスクです。

レース騎手人気着順(4角の位置)
紫苑S(中山芝2000)岩田康誠9番人気6着(1番手)
1勝クラス(函館芝1800)横山和生3番人気1着(1番手)
1勝クラス(函館芝1800)丹内祐次5番人気5着(6番手)
アネモネ(L)(中山芝1600)岩田康誠7番人気12着(2番手)

前走の紫苑Sでは、岩田騎手が逃げて6着でした。前走が9番人気なので、「勝ち馬は前走3番人気以内」の条件からは外れます。実績の上では伏兵の立場です。

データ数字
岩田康誠騎手が4角先頭だったとき(2023年〜)114回で勝率24.6%、3着内率56.1%
京都芝2000の重賞で4角先頭だった馬20頭で1勝、3着内6頭

岩田騎手は、先頭に立てば今も粘ります。ただ、京都芝2000の重賞では逃げ切りは稀です。秋華賞で「岩田騎手の逃げ切り、戸崎騎手は届かず」の再現は、可能性としては低めです。

ただし、岩田騎手がペースを作れば、先行したいモンローウォークの走りには影響します。岩田騎手に逃げを譲って番手に控えるか、競りかけて脚を使うか。今年の岩田騎手は、勝ち馬よりも「展開を動かす役」として重要になりそうです。

それでもモンローウォークが勝つ条件

不安材料ばかりではありません。ルージュバックとは違う点もあります。

  • どのレースも前で競馬をしている。 4戦すべて4角1〜3番手です。後ろから追いこむルージュバックとは、負け方の形が違います。
  • 戸崎騎手は「前走で先行した馬」なら強い。 単勝1倍台で前走に先行した馬なら、勝率54.3%でほかの騎手(49.3%)より高く、一番信頼できる条件です。
  • 前に行けなくても崩れない。 前走で前にいた1倍台を今回控えさせたときも、戸崎騎手は勝率51.6%を保っています(ほかの騎手は37.5%)。
  • 秋華賞は中団からでも来られる。 4角の位置が4〜12番手の馬から、3着内に18頭が入っています。ダメなのは13番手より後ろ(46頭で3着内3頭)だけです。

つまり、ルージュバックするのは外枠から前に行けず、後方に下がってしまったときです。内寄りの枠に入り、岩田騎手のすぐ後ろにつけられれば、これまでどおりの勝ち方ができます。

枠順確定:モンローウォークは4枠8番、単勝1.3倍

17頭立ての枠順が決まりました(単勝は前日オッズ)。

馬番馬名騎手単勝
2テイエムアイラン(前走逃げ)富田暁56.3倍
8モンローウォーク戸崎圭太1.3倍
10ナイスプレーアスク(前走逃げ)岩田康誠269.3倍
13ドリームコアルメール8.0倍
6ラベルセーヌ荻野極11.2倍

心配していた外枠は避けられました。しかも、戸崎騎手にとっては一番良い枠です。

  • 戸崎騎手の1倍台は4・5枠だと勝率55.1%。 内枠(40.9%)や外枠(45.1%)より高く「前走で先行した馬×4・5枠」は66.7%です。
  • 単勝1.3倍は別格。 1.3倍の馬は全体で勝率67.0%、3着内率92.5%。戸崎騎手は24回で21勝、すべて3着以内でした。
  • ただしG1は別。 戸崎騎手がG1で単勝1倍台に乗るのは、データ上、ルージュバックの桜花賞以来11年ぶりです。G1の1倍台は全体でも勝率51.7%(58頭)と、普段の1.3倍ほどは信頼できません。

岩田騎手のナイスプレーアスクは、モンローウォークの2つ外の10番で、前日時点で最低人気です。内の2番テイエムアイランも逃げたい馬なので、モンローウォークは2頭を前に行かせて、そのすぐ後ろにつける形が一番自然です。11年前のルージュバックのように後方になる並びではありません。

馬券の結論:1着固定にはしない

  1. モンローウォークは1着に固定しない。 戸崎騎手のG1での1番人気は勝率16.7%、2000m未経験とローズS勝ち馬はどちらも0勝です。3連複の軸か、2・3着の候補にします。
  2. 岩田騎手のナイスプレーアスクは、展開を作る馬として見る。 逃げ切りの可能性は低いものの、残れば人気薄なので、紐に1頭入れておく価値はあります。
  3. 相手には「2000m以上を走ったことがあり、前走が3番人気以内」の馬を中心に。 過去11年の勝ち馬は、すべてこの条件に当てはまります。
  4. 4枠8番はプラス。 戸崎騎手が一番勝ち切れている中枠です。それでもG1の1倍台は勝率約5割なので、1着固定より3連複の軸が安全です。

データ:JRA-VANデータラボ(TARGET frontier JV)、全国10場の平地戦(障害を除く)、2015年1月〜2026年10月12日。秋華賞の出走歴の集計は2016〜2025年(2021・22年は阪神で開催)。馬券の購入は自己責任でお願いします。

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